ELLEなどフランスのメディア数誌の2021年1月特集記事を参考に、2021年のフードトレンドをまとめました。
フランスでは、2020年のロックダウンやリモートワークで、家で過ごす時間が増えたことから、食習慣にも変化が見られます。
« 2021年のトレンド »
1. 医食同源、薬でもサプリでもないけれど、健康に良い食品
2020年、コロナ禍の下、人々の関心事は「健康」。
ビタミンや抗酸化作用、免疫力アップ効果のある食品に注目が集まりました。
オメガ3を添加した卵、牛乳など、特別な成分を添加した機能食品と、体に良いとされているビタミン、プロバイオティック、ミネラル、繊維質などを含む、魚類、ウコン、キャベツ、セロリ、パセリ、シュークルートなどが人気となりました。
2. しっかりした朝食
朝食が見直されています。
ロックダウンやリモートワークで、家にいる時間が長くなったことから、朝食を用意する時間が持てるようになり、しっかりとした正統派の朝食がトレンドになっています。
栄養面でも優れた朝食で免疫力アップ、コロナにかからないという気持ちの表れがここにも。
3. コーヒー
コーヒーは飲み物だけでなはく、料理にまで使われるようになりました。
たとえば、スイーツ系では、コーヒーバー(スナック菓子)、モカ風味のグラノラ、ヨーグルトコーヒーなど。
料理レシピでは、帆立て貝のマリネ・コーヒー風味、赤カブのコーヒー風味サラダ、パルメザンチーズのチュイユ・コーヒー味など。
簡単に料理にアクセントをつけられるところが便利と、さまざまなレシピに活用されています。
4. オイルのバラエティーが豊富に
かつての食用オイルの代表はオリーヴオイルでしたが、さまざまなオイルが使われるようになってきました。ちなみにどんなオイルがあるかと検索すると;
アーモンドオイル、ピーナッツオイル、アボガドオイル、カメリナオイル(アスパラガスの香り)、カルタムオイル、シャンヴルオイル(カナビス=大麻からとるオイル)、コルザオイル(菜種)、コットンオイル、コプラ―オイル、ココナッツオイル、カボチャの種オイル(濃い緑色で、ノワゼットの味)、とうもろこしオイル、マスタードオイル、ノワゼットオイル、胡桃オイル、パームオイル、青芥子からとるオイレットオイル、ピスタチオオイル、ブドウの種オイル、ごま油、大豆油、ひまわりオイルなど。
おなじみのオリーヴオイルにも、レモン味、セップ茸味、オレンジ味、グレープフルーツ味、トリュフ味など。
またオリーヴオイルのフランス国内産地には、AOC(原産地呼称統制;生産地域、製造過程、品質評価において特定の条件を満たしたものに与えられる品質保証)認証だけでも以下の通り。
それぞれのオイルが固有の風味と香りを持っています。
AOCオリーヴオイル:コルシカ、ニーム、ボー・ド・プロヴァンス、エクサン・プロヴァンス、オート・プロヴァンス、ニース、プロヴァンス、ニヨンス
5. ひよこ豆
フムス(アラブ料理)やファラフェル(ユダヤ料理)は、すでにおなじみですが、2021年はさらにバラエティーが増え、ひよこ豆の豆腐、ひよこ豆粉、ひよこ豆シリアル、ひよこ豆パスタなどが仲間入り。
繊維質と植物性プロティンが豊富で「新しいカリフラワー」というニックネームがあり、ベジタリアンたちの新たなお気に入りになりつつあります。
6. CBD(大麻草に含まれる成分の一つで、健康食品や化粧品成分としても流通)
ヨーロッパやアメリカでCBDの合法化が進むにつれ、今後、料理のレシピにどんどん使われる可能性が。
THCというドラッグ効果のある大麻の成分が、完成品に含まれないものが合法となっており、CBDはオイルなどの形で流通が始まっているそうです。
CBDはストレス、心配症、不眠、消化に効果はあると言われています。
フランス人有名パティシエのフィリップ・コンティチーニ(Philippe Conticini)も、最近自分のデザートにCBDを使ってみた(写真上)と言っていますが、一般化するかどうか。
7. スパイス
スパイスは昔から料理に不可欠なものですが、2020年のロックダウン中には、料理にかける時間が増えたとあって、今まで無視されていたスパイスを使うレシピ(ちょっと複雑なレシピ)が試される機会が増え、再度注目されることに
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スイーツのレシピに:デザートにエストラゴンやパプリカ・フュメ
黒にんにく、山椒の実、またジャガイモのオーブン焼きチョコレートクリームソース(写真)のような
新しい組み合わせ方も。
8. バオ
アジア料理は大人気ですが、今、一番のトレンドはストリートフードでおなじみのバオ。
バオは小さな蒸しパンの間に具を挟むサンドイッチのようなメニューですが、パンのフカフカ感といろんな具とアレンジできるのことが人気。
ストリートフード風ピーナッツソースのバーガー、焼いたフォアグラ、グリルした鴨、イカ墨ソースであえたエビなど、オシャレな高級素材を具にすれば、また違う雰囲気に。
最近はバオ専門レストランもフランスに増えてきています;
ボッビ・バオ、バオ・バング・バングやサニーバオなど
以上、簡単ですがフランスの2021年フードトレンド予想でした。
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